江沼地方史研究会の発足と活動

 

 江沼地方史研究会は、加賀江沼の歴史・地理・民俗などを調査、研究し、郷土の文化発展および地域活性化に資することを目的に、昭和3011月に創設されました。現在、会員は、加賀市を中心に、小松市や金沢市、福井市などに在住する、およそ100名余りの方々が入会されています。

  活動の中心は、毎月1回開かれる例会で、その内容は、会員による研究発表や加賀市周辺の史跡見学会です。会発足時からの例会の開催数はこれまでに600回を超えております。

 また、毎年1冊、会誌『えぬのくに』を発行しており、令和5年4月には第68号を発刊しました。会誌には、「北前船」や「白山信仰」「苗字」「屯田兵」「大聖寺藩の歴史」など、当地域の重要な歴史事項についての研究成果が数多く投稿されており、学術振興の面からも高く評価されております。

 このほか、特別事業として、『江沼文献叢書』、『大聖寺藩史(復刻版)』、『加賀江沼の字名』『加賀ふるさと人物事典』などの書籍の発行や歴史講座の開催などをおこなっております。

 

 

江沼地方史研究会が石川県文化功労賞を受賞いたしました。

石川県では、長年にわたって地域の文化発展に貢献した個人・団体を讃えるため、毎年、文化功労賞を選定・公表していますが、令和3年度は、団体の部で江沼地方史研究会が選ばれました。選定理由は「加賀江沼の歴史・地理・民俗に関する調査研究を実施し、その成果を会誌にまとめるなど、地域の文化振興に尽くしてきた」ということでした。稲坂謙三先生、牧野隆信先生らが中心となってつくられた当会が、創設以来68年という長きに及んでいることや、字名調査や人物調査などをはじめ多彩な活動内容が評価されたものと思います。これもひとえに日頃より、こうした活動に参加いただいております会員の皆様方のお陰と心より感謝申し上げます。